建設・運送・医師への規制徹底 過労死防止大綱の素案
厚生労働省は3月19日、新たな「過労死等防止大綱」の素案を公表しました。これは、過労死を防止するための国の取り組みの指針となるものです。過労死防止法の成立から10年が経過しました。一定の成果は見られたものの、依然として過労死が後を絶たない状況です。こうした現状をふまえて、素案では、新たな対抗策を打ち出しています。
まず、今年4月から建設業、運送業、医師について時間外労働の上限規制の適用が始まりましたが、素案ではこれらの職種について重点的な監督指導を行うことが明記されました。
また、労災認定件数が増加傾向にある精神障害への対策として、認定された事業所へのメンタルヘルス対策の指導をおこなうとしています。
その他、契約上の立場が比較的弱いフリーランスの就労実態や健康確保、ハラスメントの状況等にも目を向ける必要があるとし、調査や取り組みを実施する方針を示しています。
厚生労働省は議論を進め、今年7月ごろに新たな大綱の策定を目指すとしています。