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特別な休暇制度 <ボランティア休暇>

 法律で義務付けられている休暇とは別に、福利厚生の1つとして特別な休暇制度を設ける企業が増えています。多様で柔軟な働き方・休み方が可能となる環境を整えることで、生産性向上や人材確保、社員の定着率アップにつながるからです。従業員の声や具体的なニーズがきっかけとなって新たな休暇を導入したという企業も少なくありません。今回は、ボランティア休暇制度を設けている企業の実例をご紹介いたします。

導入企業の事例

 A社では、社会課題の解決に関心が高い従業員が多く、会社としても従業員が社会貢献につながる活動をおこなうことで社外でのネットワークが広がったり、通常の業務では得られない経験が得られると考え、有給のボランティア休暇制度を導入しました。

 清掃ボランティアや、子ども食堂、高齢者の買い物の補助・サポートなどの理由で取得されています。自身が役職に就いているPTA・自治会等の活動の為に取得する人もいます。

 休暇取得後は、活動による学びや体験について社内システムで報告をあげてもらい、グループ全体の知見として共有し活かしています。

 学生時代からフードバンク活動に興味があった社員が、フードバンク活動(※1)を行う団体が農地で野菜を育てていることを知り、社内でも広く声をかけ、5名で農業ボランティアに参加した例もあるそうです。

 参加した社内のメンバーは初対面で年代も20代から50代までとバラバラでしたが、農作業をしながら他部署の仕事の話を聞き、新たなつながりを作ることができたといいます。

ボランティア休暇の日数は?

 ボランティア休暇の日数は年2日程度の会社もあれば20日付与している会社もあります。 企業が独自に設けている休暇制度ですので、有給・無給は企業が決めることができます。調査(※2)によると有給としているところが8割以上を占めています。時効によって失効した年次有給休暇をボランティア目的で利用できるようにしている企業もあります。

 ※1 企業などから起草された食品等を福祉施設や生活困窮者の支援団体等に届ける活動

 ※2 令和4年度「仕事と生活の調和」の実現および特別な休暇制度の普及促進に関する意識調査

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